通信環境
異境まで重たいパソコンをかついでいって、こうしてHPを発信するにはそれなりに苦労もあります。ましてや僕はパソコンに関して、ビギナーのエキスパートのふたつにわけるとすれば間違いなくビギナーの方に属する部類なのでちょっとしたことでもあたふたしたり、知識の不足ゆえによけいな手間をとられたりしているようです。ここではそんな僕の苦労話などを紹介して、これから同じようにパソコンを持って旅行をしようと考えられている人(そんな酔狂はあまりいないでしょうが…)の少しでもお役に立てればと思います。
マックのピンチ
そんな奇特な方はあまりいらっしゃらないとは思いますが、我がホームページをまめにチェックしてくださっていた方は6月の前半から7月の前半までの一ヶ月と少しのあいだ、「earth walk homepage」がフリーズしていたことに気付かれたかと思います。これにはふたつの理由がありまして、前半の2週間はメキシコのマヤの遺跡をめぐってアクセスポイントが近くにないような田舎ばかり旅していたせいでありました。後半2週間はアクセス可能なところにいたのですが、我がマック(PB2400C/180)が重篤な不調に陥って通信不能になっていたせいでありました。
その不調とは
・起動してしばらくは問題なく作動する。
・起動後15〜20分たつとシステムエラーが発生する。
・一度エラーが発生するようになると、再起動をかけても数分後にはまたフリーズするようになる。
・それ以降は何度再起動をかけてもシステムが安定することはなく、フリーズを繰り返す。
・場合によっては起動中にフリーズすることもある。
・電源を切って、しばらくおいて本体が冷めるとまたしばらく安定するようになるが、やはり15分ぐらい使っていると上記の症状が再発する。
・外付けのCD-ROMドライブ(Panasonic PD/CD-ROM drive LF-1600)から8.0OSのCD-ROMで起動しても症状は変わらない。起動途中にフリーズすることもある。
というものでPRAM clear, Desktop fileの再構築を行っても症状は変わらない。Norton Utilities, Disk First Aidなどのメインテナンスソフトを使っても特に問題となる異常は検出できないし、また症状の改善にもつながらない。ついには内蔵のハードディスクを初期化したうえ、システム(8.0)の再インストール(旅先でこれをするのは辛かったです)までも試みたのですがそれでも症状は改善しませんでした。この間は、本体が冷えるのを待っては修復を試みるということの繰り返しで、とてもコンテンツを作ったり通信したりという状況ではありませんでいした。はっきり言ってかなり憂鬱な日々でした。
心当たりの方にSOSのメールをなんとかうった結果も、やはり一番に恐れていた「ハードウェアの損傷による熱暴走 しかるべき施設での修理が必要」という回答をいただいて、マック本体を日本に修理のため送付することを覚悟したのでした。
しかし、こうしてHPが更新できていることからもおわかりでしょうが、ここグァテマラのアンティグアに来て数日後、ある日突然我がマックは復調しました。少なくとも現時点では数時間連続使用しても、本体がかなりの熱を持つことは相変わらずですが、全く不満を訴えることなく動いてくれています。原因として
1 標高1800メートルの朝夕は肌寒いぐらいの涼しい町に移ってきた。
2 はずしていたいくつかの機能拡張書類を、システムに組み入れ直した。
ぐらいかなと思っているのですがよくわかりません。
1に関しては、この街に移ってきてからも2〜3日のあいだは上のような症状が続いていました。
2に関しては、何かの拍子にはずしていたファックス関係の機能拡張書類(Derlina fax lite)を元に戻した(複数の関連書類があったのですが、その一部だけをはずしていたのです)。
ということなのですが、2のような事項はシステム全体の安定にまで影響しうるのでしょうか。知識の乏しい僕にはよくわかりません。あと、気がついていることは不調を来すしばらく前からスリープさせようとすると実際にスリープになるまで30秒近くかかっていました。現在は2〜3秒で素直にスリープします。このあたりも何か関係あったのかなと思っています。
とりあえずは問題なく作動するようになったので、暢気に喜んでいる次第ですが、ここグァテマラの高地を降りて中央アメリカを南下して行けばまた地獄の暑さが当分続くことになるはずなので、どうなることか心配でもあります。これをお読みの方でそのあたりに詳しい方がおられましたらアドバイスなどいただきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
98.7.12 in Antigua
アンティグアではホームステイ先の電話回線を使わせてもらっています。この家の回線はちゃんとトーン式でモジュラージャック付きです。モジュラージャックの規格も日本と同じもの。「これはラッキー」と早速接続しかけたのですが、念のためにとモジュラーチェックしてみて焦りました。モデムセーバーの「polarity reversed」を示すインディケーターが明るく点っているではありませんか。回線の極性が逆なのです。危なく大事なカードモデムをつぶしてしまうところでした(って、ほんとに壊れるんでしょうか?)。慌てて逆流補正用のカプラーを出してきて整流しようとしたのですが、なんとぼくが日本から持ってきた補正用カプラーは4芯用のものでぼくの2芯のモデムケーブルには役に立たないことが判明しました。なんと間抜けな… とりあえずしばらくは、またテレカプラー(アコースティックモデム)のお世話になって何とか接続して、次の日からまともな補正用カプラーを求めて街中を歩いてまわりました。
しかしです。アメリカ、メキシコは日本と同じ極性だったので、電話の流入経路などを考えると容易に手に入るだろうと思っていた補正用カプラーは、半日つぶして探し歩いても見つけることはできませんでした。
結果、悲しいかな、ぼくは上限9.6kbpsのアクセスポイントにテレカプラーで接続するという少々お寒い通信環境にしばし甘んじていたのでした。
ところがあるとき、役に立たない補正用カプラーを恨めしく眺めていたぼくはふと気がつきました。よく見ればカプラーは真ん中の部分でふたつに分かれるようになっているではないですか。「どうせ役に立たないものだから、駄目もとで」とバラしてみたら、中の構造は単純、かつ、いじりやすいもの。アーミーナイフ一本で簡単にピンの位置を変えることができました。早速、チェックしてみたらモデムセーバーは「これなら安心よ」マークを示します。「な〜んだ、こんなことなら早く細工しておけばよかった」と思ったのは、久々の通信環境の確保で大量のファイルを細々とテレカプラーで転送したあとのことでした。嗚呼。
まあ、こうしてメカに弱いぼくも旅のあいだに鍛えられていくのでしょうか…
98.7.13 in Antigua
マックのピンチ その2
中米の旅の後半、再びマックのピンチに見舞われました。今度のトラブルは本体ではなく、ACアダプターの不調でしたから、マイナートラブルといえば確かにそうなのですが、でもACアダプターがぽしゃって電気の供給が絶たれればいかなるパソコンも単なる重たい箱と化すばかりですから、のんびりとかまえてはいられません。
ACアダプターのアダプター部分からノート本体へと向かう付け根の部分で、コードが断線しかけた状態になってしまったのです。外を覆うビニールが裂け、中の電線が半分ぐらい断裂してコードの角度を上手く保ってやらなければ通電しません。アダプター本体も以前より熱を持つようにもなったようです。内部のコードの断裂も日増しに進んでいるようで、これはまずいと焦りました。とりあえず、断線しかけた部分を切除して傷んでいないコードをアダプター本体に再結線すればなんとかなりそうですが、もちろんぼくにはそんな技術も道具もありません。どこか修理ししてくれるところを探さねばなりません。
症状に気がついたのが、ニカラグアからコスタリカに向かって移動しているあたりだったのですが、コスタリカの首都のサンホセに行けば何とかなるのではないだろうかと淡い期待をいだいて、毎日断線部分をいたわりながら、マックを使うという精神的に辛い日々が続きました。
で、結果からいいますとコスタリカの首都サンホセで事なきを得ることができました。
マックファンの自ら意外と言ってはなんですが、コスタリカではマックが結構元気に活躍していたのです。サンホセに着いた初日、さあ、どこに修理を依頼したものかと見当がつかないまま、困ったときのツーリストインホ(Tourist
Information 旅行者用の情報センターです)頼りと、藁にもすがる思いで町の中心にあるオフィスを訪ねました。そしてそこでぼくは驚きの奇声を上げることになったのです。担当の男性と挨拶を交わした後、傍らに置かれている端末機を何気なく見やったぼくは思わず日本語で「うわー、マックがある!」と声を上げてしまいました。少々方は古いですが、そこには純正のデスクトップマシンが見慣れたインターフェースを表示していたのです。ロサンゼルスからメキシコ、中米とずっと旅をしてかなりの田舎でもオフィスや店にパソコンが設置されているのは当たり前のことと思えるようになってはいたのですが、マッキントッシュ機を見るのははじめてのことでした。それも、ツーリストインホというかりにも公的な施設でマックが使われているというのはぼくにとって大きな驚きであり、修理先が見つかる可能性が見いだせたという大きな喜びでもあったのです(このあと、注意してみてみると一般のオフィスでも結構マックが使われていました)。早速、事情を話して尋ねてみると、親切な係官はマックの修理を扱う店を調べて教えてくれました。そして後日訪れた店は、ほんとにマック専門に修理と販売を扱う店で、数時間で簡単に修理を済ませてくれました。まあ、修理自体は別にマックの専門店でなくても十分可能な内容だったのだろうとは思いますが、ぼくとしては事情のわかった店が修理後の動作確認もしてくれて、きちっとした対応だったので、ずいぶん心が安まる思いで、嬉しかったのです。
ちなみに、後日、対応の仕方などについて問題がなかったかと日本のカスタマーセンターに問い合わせを入れたところ、それで問題ないという回答をもらうとともに、「物凄い修理です!! 環境を考えると、我々もしたいのですが台数を考えると対処できません....」との感想をいただきました。う〜ん、コスタリカ侮るべからざりです。
98.9.24 キトにて記