ガラパゴス
エクアドルの西約1100キロメートル、ほぼ赤道直下の太平洋上に浮かんだ19の島からなるこの諸島を有名にしているのは、その豊富な動植物と原初的な風景、そしてダーウィンが「進化論」を展開させるの大きな根拠を与えたという特殊な生態系でしょう。そして、もうひとつ、バックパッカーの間で、旅の目的地として特異的なポジションを維持しているのはその高額な旅行費ゆえでしょう。
世界中でそこでしか見ることができない動植物にあふれたこの諸島はバックパッカーの間でも、人気の高いところですが、船に乗って数日間かけて島々をまわる方法でしかアクセスできないため、船内での宿泊や食事をすべて含めたクルーズツアーで行くしかほとんど手がなく、そのツアー費がか〜な〜りお高いのです。諸島への飛行機代も含めた平均的なツアー費は4泊5日で900ドル、7泊8日で1200ドルと、パンフレットを見て一瞬0をひとつ読み間違えたかと思わせ、そのあとには慌てて旅行代理店の窓を蹴破って逃げ出したくなるようなお値段なのです。僕たちも一時は完全に諦めていたのですが、いろいろあった結果、比較的リーゾナブルなツアーを見つけることができたし、この機会に行っておかなければまず一生ガラパゴスを訪れることはできないだろうからと大英断を下したのです。
結果、僕たちは大満足で帰ってきました。ガラパゴスにいる間僕たちは何度となく、「(高かったけど…)やっぱり来てよかったね」と言いあったものでした。ガラパゴスに関してはあまりに楽しくて、他の人にもお勧めしたい気分なので、ミニガイド形式でいってみたいと思います。まず、ガラパゴスで何が楽しめるかというと、なんと言っても動物達なので彼らの紹介から始めましょう。
アシカ Sea Lion
これはガラパゴスのほとんどの島で最もよく目にすることになる哺乳類でしょう。毎日どこに行っても、彼らの姿は目に入ってくるので「飽きる」と言いそうになるところですが、でもその行動様式や家族関係などまで観察していると実に変化に富んでいて8日間の間に見飽きるということはありませんでした。浜辺の波打ち際に寝転がって、『超怠慢型ボディーサーフィン』に興ずる様子、岩場のコロニーで穏やかながらもときに熾烈な争いを繰り広げるオス達。母親の乳首になんとかすがりつこうと、大きな母親のからだの周りをころげまわる生まれて間もない赤ん坊。船の上からは数匹のグループがほんとに楽しそうにじゃれ合いながら泳ぎ回っているのを眺めることもできますし、そして、運が良ければシュノーケリングをしていると突然彼らが近寄ってきて、手を伸ばせば触れれるようなところを一緒に泳いでくれたりもします。田舎の宿に泊まると、朝はニワトリのときの声に目覚めさせられたりしますが、ガラパゴスではアシカたちのグワー、グワーいう声に起こされることもあります。ちょっとした体験でしょ。
ゾウガメ Giant Turtle
和名のごとく象のような足を持ち、英名のごとくやたらと大きいカメで、ガラパゴスという名前の由来でもあり、諸島のシンボル的存在です。諸島の複数の島に存在し、各島ごとに異なった形質を持つことから進化論に論拠を与えることになったということで有名ですが、僕の場合、幼少の頃、『ジャン・クストーの海洋探検物語』(正確なタイトルは忘れました)というテレビ番組で観た、ガラパゴスを訪れたクルー達がゾウガメの背中に乗って悠然と歩く映像の方が遙かに接続性の強い記憶として残っています。残念ながら今やゾウガメもその個体数の減少が著しく、自然の姿を見ることができるのはごく限られた地区だけで、僕たちのツアーでもその自然生息域までは訪れることができませんでした。僕たちが対面できたのは『ダーウィン研究所』で研究用に飼育されていたゾウガメだけで、浦島太郎よろしくゾウガメの背中に乗って揺られ歩くという夢はかないませんでしたが、それでも甲長1メートルを優に超え体重は200kgはあろうかという巨ガメが溶岩の岩を押しのけながら歩く姿は見応え充分といった感じでした。
アオアシカツオドリ Blue footed booby
ガラパゴス諸島にのみ見られる固有種のカツオドリです。その特徴はなんといってもまるでダイビング用のフィンを履いているかのようにも見える鮮やかな水色の水かきが付いた足です。顔つきも白目の多い小さなまん丸の目がとぼけたようで愛らしく、人をあまり怖れずそばまで寄っても逃げないので旅行者の間でも人気者です。しかし、彼らの補食方法は決して可愛らしいなんてものではありません。水面下を泳ぐ小魚を主食とする彼らは空中から水面に飛び込んで魚を捕るのですが、その飛び込み方が凄いのです。水面より15メートルぐらい上をゆっくり飛びまわり、水中に獲物を見つけるや急降下して勢いをつけ、体が水面に入る寸前に翼を折り畳んで抵抗を減らし、水中深くまで潜っていきます。そのときにズボッという音がするのですが、近くで見ているとそれはもうまるで爆弾です。
そんなこともまだ知らなかった、ガラパゴス到着2日目の朝、早くに目が覚めたので船の看板に出てみた僕は度肝を抜かれました。そのときは、たまたま船の周りを小魚の大群が廻っていたようで、アオアシカツオドリの狩りの真っ最中だったのですが、ほんのすぐ目の前の海に空からカツオドリが降ってきてズボッと何とも小気味いい音を立てて透明度の高い海深くに潜っていきます。時には5〜6匹のカツオドリが続けて海中に飛び込んでいくのですが、その様子はまるで空を行く飛行機から爆弾が連続投下されたかのよう。反戦平和主義のぼくですが、思わず「Fuckin' A!」と決して上品ではないものの最上級の誉め言葉が素直に口をついて出たものでした。
アホウドリ Waved Albatross
ガラパゴスのエスパニョーラ島にはアホウドリのコロニーがあって、彼らの営巣の様子や空を飛び回る姿を間近に眺めることができます。僕たちはここで初めて実物のアホウドリを見ましたが、日本ではどうしてこの鳥に『アホウドリ』などという名前を与えたものかと少々腹立たしくさえ思いました。容易に捕まえられることがその名前の由来であるそうですが、翼長2.5メートルにもおよぶ翼を広げて空を飛ぶ姿は逞しさにあふれ、巣にたたずむ姿は気品に満ち、雌雄が交わす求愛のダンスは表情豊かで愛らしく、そのnegativeなイメージを喚起する名前はまるで似つかわしくないものだと思われます。
本当のことかと信じられないまま、ガイドブックに書いてあったことを受け売りすれば、ガラパゴスに住むアホウドリの一部は日本にまで飛来することもあるそうです。アホウドリの飛行能力が高度なものであるということは聞いたことがあるのですが、ガラパゴスと日本とではほぼ地球の反対側ではないですか… 正確な記憶ではありませんが、伊豆諸島のどこかにアホウドリの大コロニーがあるそうです。壊滅状態に近かったその営巣地を回復させ、多数のアホウドリの飛来を実現させたのはほとんど一個人の努力によるものだそうです。可能であれば日本に帰ってから是非訪れてみたいものです。
ガラパゴスペンギン Galapagos Penguin
ガラパゴスは赤道直下に位置しますが、フンボルト寒流の影響で水温は低く、ペンギンまでいます。ガラパゴスペンギンという固有種ですが、マゼランペンギンの近種であり、もともとチリの南部の方に住んでいたものがフンボルト海流に乗ってやって来てこの諸島に居着いたということです。サイズは全長35センチとかなり小さめでペンギンの中でも下から数えて3番目です。今回僕たちが廻ったコースはガラパゴスペンギンのコロニーを含んでいなかったので、数匹のペンギンを見ただけでしたが、岩の上をちょこちょこと歩く姿はなかなか愛らしいものでした。ちなみに、ガラパゴスペンギンのコロニーはイサベラ島にあり、彼らの姿をじっくり見たければそこに行くのがよろしいといういうことです。
軍艦鳥 Frigatebird
軍艦鳥はアオアシカツオドリ、ペンギンと並んでガラパゴスで最も頻繁に見ることができる海鳥のひとつです。大形の鳥で真っ黒な翼を広げて海上をゆっくりと旋回する姿は迫力があり、「軍艦鳥」という勇ましい名前が付いていますが、その食性からは「海ハゲワシ」というあまり立派でない別名も持っています。翼に全く耐水性を持たない彼らの補食方法は他の鳥が捕ってきた魚を空中で横取りするというものだからです。
彼らの一番の特徴はオスにみられる喉元の赤い袋。繁殖期になるとその真っ赤な袋を大きく膨らませて雌を呼び寄せようと求愛の歌を歌います。
ペリカン Brown Pelican
これもガラパゴスでよく見られる鳥です。特に彼らの狩り場は海岸近くなので島のそばに係留しているボートの周りでは四六時中と言ってもいいぐらいよく見られ、ボートの甲板の上で休んでいたりもします。
彼らの補食方法もカツオドリと同じく空からダイビングして海中の魚を捕まえるというものですが、カツオドリほどは深く潜らず海面近くを泳ぐ魚を捕らえます。その方法は優雅というにはほど遠いもので、大きな体をドバンと派手な音を立てて海面にダイビングするというよりは激突し、海中でその大きな喉袋に数リットルの水をくわえ込んで、海面に上がってきてから余分な水をくちばしの間から吐き捨てます。船の上から眺めていると「ドバン、グワッ、ジャー」、これの繰り返し。なかなか笑わせてくれます。
フラミンゴ Flamingo
あまり数は多くありませんが、ガラパゴスにはフラミンゴもいます。諸島にいくつかある干潟では彼らが、静かにゆっくりと餌をついばむ姿が見られますが、僕たちが見に行ったのはちょうど夕暮れ時で風もない鏡のような湖面の上をセピア色の光の中でそのピンク色の体をさらに色濃く染めた彼らがゆっくりと歩き回る姿はちょっと現実離れした光景でもありました。
海イグアナ Marine Iguana
海イグアナは世界中でガラパゴスにだけみられるという固有種で、陸イグアナ、象ガメと並びガラパゴスの象徴的な生物です。泳ぎながら海岸の磯に生える海藻を食べるのが彼らの食事のスタイルですが、冷血動物の彼らは海に入る前に体を温める必要があり、海岸の日当たりのいいところで日光浴をしている姿がよく見られます。つぶさに観察してみると、顔つき、体つきとも『恐竜』という言葉を想起させるようないかつい外見の彼らですが、根は温厚な性格のベジタリアンです。
陸イグアナ Land Iguana
これもガラパゴスの固有種です。もともとは1種類だけだったものが適応分散の形で海イグアナと陸イグアナのふたつに分化したそうです。海イグアナの方が、海岸付近では当たり前のようにみられ、特に岩場を歩いているときはその体色が周りの溶岩によく似ているので、気をつけないと踏みつけそうになるぐらい豊富にいるのに対して、こちらの陸イグアナはその肉や皮が珍重されたため乱獲にあいずいぶんと数を減らして貴重な存在です。大きな物は体長1.2メートル程度までなり、サボテンが茂る溶岩原を歩く姿はなかなかの迫力です。
このほかにも見ることはできたけど写真が撮れなかったもの、僕たちは見られなかったけど条件さえよければ見られるもの、を列記すれば
熱帯鳥、ガラパゴスコバネウ、溶岩カモメ、swallowtail gull、アカアシカツオドリ、masked booby、oystercather、ガラパゴス鳩、マネシツグミ、ダーウィンフィンチ、他あまた(鳥類はあげればきりがないのでやめておきます。海鳥で35%、陸鳥で76%がガラパゴスでしか見られない固有種です)
オットセイ、イルカ、鯨、オルカ、ウミガメ、マンタなどなど。かの諸島が生物の宝庫という謳い文句が偽りでないことをこの目で確認できました。ちなみに緑色は僕たちが実際に見ることができた動物達です。
ガラパゴスの旅の how to
僕たちは一度旅したきりなのでたいしたことは言えませんが、現地で仕入れた情報も含めて「お高いガラパゴス」を安く、快適に旅する方法をご紹介します。
まず、僕たちが参加したツアーについて説明しますと、7泊8日のツアーでツアー費には
・公園へのタックス(100ドル)
・シュノーケリング道具のレンタル代(3点セットで1週間で10ドル)
・オプショナルな飲み物(ジュースやビールの類)
以外は食費、飛行場から港までの交通費など一切が含まれていました。ツアーではずっと船の上で寝泊まりしながらガラパゴスの複数の島々を渡り歩くのですが、午前中と午後の2度、船に曳航した小さなランチャーで島に上陸してガイドとともに島内を見てまわり、あいだにシュノーケリングやビーチでのリラックスタイムがはさまれたりします。島から島への移動は基本的に夜眠っている間で、朝起きると違った場所に船が着いているというパターンです。ボートは定員10名の小さめのものですが、部屋は2段ベッドが入ったふたり部屋で狭いながらも一応シャワー&トイレは付いていました。前に一度オーストラリアのケアンズでダイビングボートで数日過ごしたことがあるのですが、それよりは居住性はだいぶましでした。大雑把ではありますが、毎日ベッドメーキングもしてくれます。料理の方は特別上等と言えるものではありませんでしたが、僕たちのようなベジでも事前に伝えておけばそれなりの料理を用意してくれました。
ツアーは4泊5日か7泊8日のどちらかが一般的で、ツアー費は滞在日数と利用する船のクラスでだいたい決まってきます。船のクラスとその定員数はだいたい比例するのですが、下は僕たちが乗ったような10人乗り程度のものから、上は100人以上を収容可能な豪華客船タイプのものまであります。それぞれの予算と嗜好に合わせて船を選べばいいのですが、ぼく個人の意見を言わせていただければ10人からせいぜい15人乗りまでの小さめのボートがお勧めです。その理由としては、その方がより安く、アットホームかつフレンドリーな旅を楽しむことができ、そして必要最底限の快適さは満たされているからです。大きい船の場合、施設の面ではより快適な船の旅が楽しめるということも事実なのでしょうが、その客層はというと仕事をリタイアーされてのんびり優雅に旅を楽しむというお歳をめされた方がほとんどです。もちろん、ぼくは高齢の方に対してnegativeな感を持っているというわけではありませんが、もしあなたがそこそこ若くてガラパゴスで動物達を見るだけでなく、船の上でも同世代のいろんな国から来た人達との交流を楽しみたいという気持ちがおありなら、こじんまりしたボートでわいわいやるのがよろしいのではないかと思うのです。島に上陸したときに他の船からの人達と一緒になることが何度かあって観察していたところ、船の大きさと乗客の平均年齢は見事に比例しているように思えました。また、大きな船の場合、乗客は船の中で10数人ずつのグループに分けられて行動することになるのですが、それだけの大勢の人間が動くとなると当然ながらしっかりした規律のようなものが必要となり、規則正しい行動が要求されることになります。僕たちの船の場合は乗客は全部で7人でしたが年齢はみんな20代から30代のあいだのバックパッカーで、そんなにお金はないけどどうしてもガラパゴスは見たいので頑張ってやって来たという人達で話も合いましたし、おまけにのんびりした人間が揃っていたので島内をダーッと駆け抜けるようなグループもいる中でゆっくりと腰を下ろしてはボーっと動物達を眺めて過ごし、たいてい一番最後に島をあとにするという状態でした。ガイドやクルーの人達も言っていましたが(彼らはひとつのボートに固定されているのではなく周期的にいろいろな船をまわっています)、「(チップは少ないけど)小さい船の方が気ままに楽しくやれていいよ」ということでした。
旅の季節
ガラパゴスのハイシーズンは6〜8月と12,1月ということになっているのですが、これはその時期が観光に適しているからハイシーズンだというのではありません。訪れる客数が多いからハイシーズンだということになっているのです。多様な動物層に恵まれたガラパゴスでは1年のあらゆる時期を通じて様々な動物やその行動様式(繁殖期の求愛行動など)が観察できるので、特にある一定の動物の一定の様子が観察したいというのでない限り、実質的には1年中がハイシーズンであるといってもいいところなのです。
旅行代理店
エクアドルの首都キトのニュータウンなどに行くと驚くばかりの数の旅行代理店が並んでいます。お金に余裕さえあればそこそこの構えの代理店でツアーの手配を依頼すればまず間違いはないのですが、やはり少しでも安く行きたいもの。そこで僕たちが利用した代理店(?)を紹介します。僕たちが同じルートを介してガラパゴスを旅したデンマーク人のカップルから紹介してもらったのは、『Galapagos Spanish School』というスペイン語学校です。ここはちゃんとしたスペイン語の学校なのですが、基本的にはそこの受講生を対象にツアーの手配の仲介もしていて、なぜか一般の旅行代理店で申し込むよりは確実に安いのです。そして、受講生でもない一般の人が行っても快くarrangementを引き受けてくれて、さすがに日本語は通じませんが、英語はなんの問題もなく通じて飛行機の手配から船の選択、必要であればガラパゴスへの旅行中の荷物の一時預かりまでなんでもてきぱきと要領よくやってくれるのです。
僕たちは『New Flamingo』という下から数えて2番目ぐらいのクラスの船に乗り7泊8日の日程でガラパゴスの旅を楽しんだのですが、そのお値段は
ボートツアー費が490ドル キトからガラパゴスまでの往復の飛行機代が324ドル
でした。Air ticketについては代理店間で差はほとんどないようですが、ツアー費については同じような条件のものを他の一般の店でチェックしてみたのですが、だいたい600ドルくらいでした。
Galapagos Spanish School
250 and 330 Amazonas Av. and J.Washington St.
Phone & Fax (593-2) 540-164/220-939 (Quito-Ecuador)
P.O. box 1703744
E-mail: mbr@galapago.ecx.ec
あともうひとつ、ガラパゴスを安く旅する裏技はガラパゴスの現地でツアーの空きスペースを探すというものです。この方法はローシーズンに限ったものですが、ガラパゴスのサンタクルス島あたりまで自力で飛行機などで移動しておいて、定員が埋まらずにいる船を見つけて値段交渉して船に乗り込むというわけです。それぞれの船は一定の定員を持っているのですが、ハイシーズン以外には定員割れすることも珍しくなく(僕たちの乗った船もそうでした)、船の方でもなんとか定員は確保したいので交渉次第ではかなり格安のお値段でツアーに参加することも出来るようです。ただしこの方法は確実性という面では問題がありますし、もし適当なツアーがすぐに見つからない場合は物価の高い島で数日を空しく過ごすことにもなりかねませんので、まあ運次第のバクチのような方法ではあります。
ツアーの選び方
船の大きさと滞在日数によってだいたいその内容が決まってくるということは前にも書いたとおりですが、もうひとつその中身を大きく左右するのはイサベラ島というところに行くか行かないかです。イサベラ島はガラパゴス諸島の中で最西端に位置するのですが、その西岸はフンボルト寒流がまともにぶつかるところで、特に海洋性の哺乳類が豊富に見られるところなのです。鯨、イルカ、オルカ、ペンギンなどにどうしても出会いたいという方はイサベラ島にまで行かれるのがよろしいかと思います。特に6,7月は鯨たちの子育てのシーズンで小さな子供をともなった群れが泳ぎ回る姿が頻繁に見られるそうです。ただし、イサベラ島はガラパゴス諸島の中でもツアーの起点となるサンタクルス島からはかなり離れたところにあるので、15日間ぐらいのツアーでないと行けなかったりすることが多いようです。少なくとも僕たちのいったローシズンでは8日間ぐらいの日程でイサベラまで行くツアーはありませんでした。
それともうひとつ、ガラパゴスを力一杯楽しむ方法はダイビングを兼ねたツアーを選ぶというものです。あまり知られていないようですが、ガラパゴスは大型の回遊魚やハンマーヘッドシャーク、マンタなどを豊富に見ることができるA級のダイビングポイントでもあります。もちろんダイビング専門のボートツアーもあるのですが、ぼくがお薦めしたいのは一般の観光とダイビングの両方を兼ねたボートに乗って、例えば午前中にダイビング、午後からは島に上がって動物観察を楽しむという方法です。動植物を説明する普通のツアーガイドとダイビングガイドの両方が船に乗り込むことになるのでお値段の方はだいぶお高くなるようですが(すみません、具体的な値段までは調べ切れませんでした)、ガラパゴスの魅力をとことんまで楽しむには最高の方法であるようです。まあ、ちょっと贅沢すぎますけどね。