*****レイ(夫)との出会い編*****

読者の中にレイと知り合った、きっかけを教えて欲しいとのメールをたくさんいた
だいているので、私事ながら書いてみましょう。

彼と出会ったのはバーンズ&ノーブルという本屋で、コンピューターの本を探して
いるときに・・・っていうのは嘘である。一度、レイの大学時代の友人の結婚式に
二人で行った時、「どこで二人は知り合ったの?」と聞かれ、「あ〜それがぁ〜本屋
でぇ・・・ってのは嘘でクラブで知り合った。」とレイが体裁を気にして、ついつい
先に本屋と口走ったこともある。

が、実際は作家の山田詠美さんがニューヨークで、お気に入りのクラブとして
ピックアップしていたらしいBentleyというクラブで知り合った。
今は、あるのかどうだか知らないがグランドセントラルステーションの近くあるブラック
ばかりのゲットーな、とんでもないクラブだった。

一度などは、踊ってる最中に男性3人に抱え上げられて、襲われるんじゃないかと
慌てて悲鳴をあげたこともある。週末ともなると、ヒップホップとレゲエ中心のフロアは
芋の子を洗うように混んでいた。

ブラックばかりなので、ともかくアジアの女は珍しく、声をかけられまくった。だ
から、誰から声をかけられても、全て無視していたわけである。レイは、「飲み物お
ごってあげるよ。」と言ってきた。「要らない!」と断った。レイは諦めた様子で、
数分間、私からちょっと離れた所で静かにダンスフロアを観察しながら立っていた。

私は再びレイをマジマジと見る。ターミネーターの如く、Face OK…Style
OK…Fashion ダメダメ!の文字が視覚モニターに描き出される。5つ☆判定の結
果、総合評価☆☆☆☆。とりあえず話してみようと、私はビーム光線を発散しなが
ら攻撃態勢に入る。

「ジン・トニックが飲みたい。」と言えばレイが酒を買ってきた。
<今となっては、酒なんか買ってやれるもんか、このアルチュウワイフめぇーと断
られている。>

酒を飲みながら会話をはじめた。ちなみにレイは酒を飲まないタバコも吸わない、
ジャマイカンだからといってステレオタイプのマリファナ・スモーカーなんて口に
しようものなら叱られるぜベイビー。

まずは氏名・年齢・職業・住まいといった懸賞つきテレビ番組の終わりに応募
ハガキに書き込まなくてはならない事項を聞き出す。
住まいはウェストチェスターだという。<ボンボンじゃないか>
仕事はコンピューター関連。「アセンブラは使ったことがあるか?C言語はどう?UNIXは?」
などなど、レイが以前はプログラマーだったこともあるということから、面接官のよ
うに細かいことを聞く。

年齢は27歳。「見た目からして、ティーンエイジャーじゃない本当なの?免許証見せて。」と
婦人警官ばりにIDの提示を要求する。「一人で来てるってことは彼女はいないの?」と
聞き込みは大詰に入った。

そして、数曲ダンス。ブラックでも踊りの下手な奴がいる。友人の彼氏だったブラ
ックの男性は背が高くてハンサムだったが、踊らせるとデビュー当時の吉川晃司氏
のバッタ・ダンスのように前傾姿勢で上半身を前後に揺すったり、下半身をバタバタ
させたりという訳のわからないダンスを披露した。それに比べるとレイはダンスもOK。

「僕、そろそろ帰らなくちゃ。」と電話番号だけ交換して、レイは早々に<といって
も午前2時くらい>クラブを出た。後談によると、彼は私のことをスパニッシュだ
と思っていたらしい。派手なシマウマ模様でラメ入りのタンクトップを着ていたせ
いだろうか?

そして、彼との初デートの話は次回に続きます。
 
 


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