*****自慢じゃないけど、Triple5Soulの社長を知っている*****

Triple5Soulのパーティーに行った。Triple5Soulとは洋服のブランドとでも言う
のだろか?日本の商社がスポンサーとなってからは、特に日本でヒップホップ
やスケーター系のお兄さんのファッションに取り入れられているブランドだ。

社長のトロイ(ブラックファッションっぽいブランドだけど彼は白人)は、3年
以上も前から友人タカの紹介で知っていた。タカと居酒屋で大酔っ払いになり、
成り行きでタカと一緒にトロイの家に泊めてもらったことがある。

目覚めた時「やばい!酔っ払ってブルックリン美術館のペルーのカーペットが展
示してるエリアに迷い込んで寝てしまってるんじゃないか?」と当時ブルックリ
ン美術館の前に住んでいたせいもあって慌てふためいた。美術品のカウチに一人、
横たわる私。

それほど、トロイの家はアートしていた。ロフトなので、広い空間に天井も高い
うえ、置いてある家具や小物の一つ一つも芸術品。彼が趣味でアンティークを少
しずつ買い貯めていったものだという。クローゼットにあるカジュアルな洋服の
数も半端じゃなく、次の朝、会社に行くのに拝借した。

その後も何度か、お邪魔したが、タカとの合言葉は「今夜は美術館に泊まる?」
であった。

毎年この美術館はクリスマスになると、天井に届くくらいの本物のツリーを買っ
て飾る。金銀ギラギラ飾りも豪快で、ロックフェラーの前にある、どでかいツリ
ーに負けないほどのものだ。

料理もトロイとルームメートが丹念に調理したもの。オードブルは高級フレンチ
レストランシェフの創作料理レベルの贅沢さ。

これで終わりかと思ってたら、まさに「最後の晩餐」のような長いテーブルの上、
ホラー映画に出てくるような銀の蝋燭立に、たくさんの蝋燭が灯された。招かれ
た客のすべてが静かに着席、ターキーを食す。もちろんデザートのシャーベット
も自家製。

飽食!「パーティーは豪勢に」というのがトロイの楽しみらしい。

余談だが、このパーティーで私はトロイの友人の姉と語り合っていた。偶然カリ
フォルニアから来ていたらしく彼女は高校教師。心理学や哲学といった面でアメ
リカの女性がどういう本を読んでいるのかを酔ってベロベロになりながら聞いて
いた。

さてさて、今回のTriple5Soulのパーティーもトロイの楽しみ通り、派手で豪華
なものだった。飲茶に巻きずし、酒は飲み放題しかも安酒ではない、プロのDJ
やセミプロのダンサーも来ていて、私も久々に踊りまくった。12時近くには飲み
物片手には歩けない状態なほどに人が集まった。

ブルックリンはウィリアムズバーグ最近なにかと話題にのぼる場所にオフィスを
移したための引っ越しパーティー。5階建てビルだったと記憶している。内装は、
まさにファッション系で、そのままクラブになっても不思議じゃない洒落たつく
り。

VIPルームさながら、透明のガラスドアの向こうには黒いレザーのソファ、サ
ンプルの商品が展示してあるエリアもガラス張り。窓からはマンハッタンの高層
ビルが青や紫の光を放って絵ハガキ同様の美しい情景が浮かぶ。

見知らぬ私に夢のような生活を過ごさせてくれることのできる心の広さ、パーテ
ィーでケチることのない豪快さ、アンティークを買い漁り部屋を美術館にしてし
まうほどのセンスのよさ、こんなに多くの人を快く迎えることのできる気配り。
その全てを兼ね備えていた男だからこそトロイはビッグになれたのだろう。

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この日、パーティー会場で偶然、友人であるDJミホコに会った。彼女はニュー
ヨークでも若い子に人気のクラブ、チーターやトワイロで週末に回しているとい
う。

「スポンサーやプロモーターと肉体関係を持って売れっ子になってる女性もいた
りするから、当然のようにそれを要求する人もいるほど音楽業界は乱れている。
でも私は、そんなことをしてビッグになるつもりはない。絶対、実力で売れてみ
せる!」と熱く語った。売れっ子になっても堅気な性分は昔のままだった。
 
 


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